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猫の去勢手術の費用相場と助成金
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猫の去勢手術の費用相場と助成金

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監修: pet-dock編集部

猫の去勢手術の費用はいくら?相場・内訳・助成金・術後ケアを獣医師監修で解説【2026年最新】

「オス猫の去勢手術っていくらかかるの?」「助成金は使える?」「術後にどんなケアが必要?」――初めて猫を飼う方にとって、去勢手術の費用や手続きは不安が多いものです。

結論から言うと、オス猫の去勢手術の費用相場は10,000〜25,000円です。 手術そのものは日帰りで完了するケースがほとんどで、メス猫の避妊手術と比べて費用は抑えめです。さらに、自治体の助成金を活用すれば実質負担を軽減できます。

この記事では、去勢手術の費用内訳から助成金の申請方法、ペット保険の適用可否、手術当日の流れ、術後のケアまでを網羅的に解説します。


オス猫の去勢手術の費用相場は10,000〜25,000円

オス猫の去勢手術(精巣摘出術)の費用は、病院や地域によって幅があります。日本獣医師会の調査では、60%以上の病院が10,000円台で手術を実施しているとされています。

ただし、この金額はあくまで手術料のみの場合が多く、術前検査や薬代を含めた総額では15,000〜25,000円程度になるのが一般的です。見積もりを取る際は「総額でいくらか」を必ず確認してください。

費用の内訳を項目別に確認

項目 費用の目安 内容
手術料(精巣摘出術) 8,000〜15,000円 手技料・麻酔料を含む場合が多い
術前血液検査 3,000〜8,000円 肝機能・腎機能・血球数を確認し麻酔の安全性を評価
術前レントゲン検査 3,000〜5,000円 胸部の状態確認。実施しない病院もある
注射(鎮痛剤・抗生物質) 1,000〜3,000円 術後の疼痛管理と感染予防
エリザベスカラー 500〜2,000円 傷口の保護用。術着タイプもある
総額の目安 10,000〜25,000円 病院・検査内容・地域により異なる

動物病院の診療費は自由診療(病院が独自に価格を設定)のため、同じ手術でも病院によって金額が異なります。安い病院が悪いわけでも、高い病院が良いわけでもありません。費用の違いが生じる要因について、次のセクションで解説します。

なぜ病院によって費用が違うのか

動物医療には人間の健康保険のような公的保険制度がなく、各病院が独自に料金を設定しています。費用の違いが生まれる主な要因は以下のとおりです。

  • 術前検査の範囲: 血液検査のみの病院と、レントゲン・心電図まで行う病院がある
  • 麻酔の種類: 注射麻酔のみ か、より安全性の高い吸入麻酔(ガス麻酔)を使うかで差が出る
  • 疼痛管理の手厚さ: 術後の鎮痛処置を複数日分含むかどうか
  • 施設の設備・人件費: 都市部の病院はテナント料や人件費が高い傾向
  • 入院の有無: 日帰りか1泊入院かで異なる

費用だけで病院を選ぶのではなく、術前検査の内容や麻酔の方法を含めて総合的に判断することが大切です。不明点があれば、事前に電話やWebサイトで確認しましょう。

地域別の費用相場

地域 去勢手術の費用相場(総額) 傾向
北海道・東北 8,000〜18,000円 比較的安価な傾向
関東(東京・神奈川含む) 15,000〜28,000円 都市部は高め
中部・北陸 10,000〜20,000円 中間的
関西(大阪・京都含む) 12,000〜22,000円 都市部はやや高め
中国・四国 8,000〜18,000円 比較的安価な傾向
九州・沖縄 8,000〜18,000円 比較的安価な傾向

上記はあくまで目安です。同じ地域内でも病院によって大きく異なるため、複数の病院に見積もりを問い合わせることをおすすめします。

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メス猫の避妊手術との費用比較

項目 オス(去勢手術) メス(避妊手術)
手術内容 精巣摘出術 卵巣摘出術 or 卵巣子宮摘出術
費用相場 10,000〜25,000円 20,000〜40,000円
手術時間 15〜30分程度 30〜60分程度
入院 日帰りが多い 1泊入院が多い
傷口 1〜2cm程度(縫合不要の場合も) 2〜5cm程度(縫合あり)

去勢手術は開腹を伴わない体表の手術であるため、避妊手術よりも短時間で終わり、費用も抑えめです。メス猫の避妊手術について詳しくは「猫の避妊手術の費用相場」をご覧ください。


去勢手術に使える助成金・補助金制度

猫の去勢手術には、多くの自治体が助成金制度を設けています。特に野良猫対策(TNR活動)の一環として充実した助成が行われている地域もあります。手術前に必ず確認しましょう。

主な自治体の助成金一覧(飼い猫向け)

自治体 去勢(オス)助成額 申請タイミング 備考
東京都新宿区 4,000円 手術前 マイクロチップ装着が条件
東京都世田谷区 3,000円 手術前 先着順・予算上限あり
東京都荒川区 3,000円 手術前 区内在住の飼い主対象
横浜市 3,000円 手術前 先着順
川崎市 3,000円 手術前 年度予算制
名古屋市 1,600円 手術後申請可 年度内予算制
京都市 5,000円 手術前 オス・メスとも同額
福岡市 4,000円 手術前 登録済み飼い猫が対象
さいたま市 3,000円 手術前 年度内予算制

注意: 金額・制度は年度により変更される場合があります。最新情報は各自治体の公式サイトを必ず確認してください。

助成金申請で失敗しないための3つのポイント

  1. 手術前に申請する: 多くの自治体は「手術前の事前申請」が必須です。手術後の事後申請では受け付けてもらえないケースが少なくありません
  2. 4月〜5月に申請する: 年度予算で運営されているため、先着順で終了する自治体がほとんどです。年度初めに早めの申請が確実です
  3. 必要書類を事前に揃える: 申請書、飼い猫の写真、住民票(自治体による)、マイクロチップ登録証明書などが求められます

動物愛護団体・NPOの支援制度

飼い主のいない猫(地域猫・野良猫)については、手術費が全額補助されるケースもあります。

  • 公益財団法人どうぶつ基金: 全国の協力病院で使える無料手術チケットを発行
  • 公益社団法人日本動物愛護協会: オスの去勢手術に5,000円の助成金を交付
  • 各地域のTNR支援制度: 地域猫活動の一環として手術費を全額または大部分補助
  • 地域のNPO・ボランティア団体: 独自の低額手術プログラムを運営している場合あり

去勢手術の費用を抑える5つの方法

去勢手術は予防医療であり保険が効かないため、少しでも費用を抑えたいと考える方は多いでしょう。以下の方法を組み合わせることで、実質的な負担を軽減できます。

  1. 自治体の助成金を申請する: 前述のとおり、1,600〜10,000円程度の補助が受けられる自治体が多い
  2. 複数の病院に見積もりを取る: 同じ手術でも病院によって10,000円以上の差が出ることがある。ペットドックで近隣の病院を比較検討するのがおすすめ
  3. 動物愛護団体の低額手術プログラムを利用する: 一部の団体が通常より安価な手術を提供している
  4. 術前検査とセットの割引がないか確認する: ワクチン接種と同時に術前検査を行うと割引される病院もある
  5. 適切な時期(生後6か月前後)に手術する: 若く健康な時期に手術すれば、追加検査が少なくて済む傾向がある

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ペット保険は去勢手術に使えるか

結論: 去勢手術は予防目的の処置であるため、ペット保険の補償対象外です。

ペット保険は、病気やケガの「治療」に対して補償されるものです。去勢手術は病気の治療ではなく予防目的の手術であるため、どの保険会社でも原則として補償対象になりません。

例外的に保険が適用される可能性があるケース

  • 潜在精巣(停留睾丸・陰睾)の摘出手術: 精巣が陰嚢内に降りてこない状態は「疾患」として扱われることがあり、治療目的の精巣摘出が保険対象になる場合がある
  • 精巣腫瘍の治療としての摘出: がん治療の一環として手術を行う場合は保険適用の可能性あり

該当する場合は、加入中の保険会社に事前に問い合わせて確認してください。ペット保険の仕組みについて詳しくは「ペット保険の選び方ガイド」で解説しています。


去勢手術を受ける適切な時期

推奨は生後6か月前後

猫は生後4〜6か月で性成熟を迎えます。この時期を過ぎるとマーキング(スプレー行動)を始める個体が出てくるため、生後6か月前後が去勢手術の推奨時期とされています。

月齢 状態 手術の判断
生後2〜3か月 性成熟前。体が小さい 早期手術を行う病院もある
生後5〜6か月 性成熟直前。体重2kg以上が目安 最も推奨される時期
生後7〜12か月 性成熟。マーキングが始まる個体も 早めの手術が望ましい
1歳以上 マーキングが習慣化している場合も 手術可能だが行動が残る可能性あり

マーキングが習慣として定着する前に手術することで、スプレー行動を高い確率(約90%)で予防できます。一方、マーキングが長期間続いた後に手術した場合は、完全に止まらないケースもあります。

手術を受けられない場合

以下の場合は、手術の延期や追加検査が必要になることがあります。

  • 体調不良(発熱、下痢、食欲不振など)の場合
  • ワクチン接種直後(通常2〜4週間の間隔が必要)
  • 重度の基礎疾患がある場合
  • 体重が極端に軽い場合(病院の判断による)

去勢手術のメリットとデメリット

去勢手術を検討するにあたり、メリットとデメリットの両面を理解しておくことが重要です。

メリット

  • マーキング(スプレー行動)の予防・軽減: 未去勢のオス猫の約90%がスプレー行動を示す。去勢後は約90%で改善が見られる
  • 尿の臭いの軽減: 未去勢のオス猫の尿には特有の強い臭いがあり、去勢後に大幅に軽減される
  • 攻撃性の低下と感染症リスクの減少: 他の猫とのケンカが減り、猫エイズ(FIV)や猫白血病(FeLV)の感染リスクが低下する
  • 放浪・脱走行動の抑制: メス猫を求めて外に出ようとする行動が減る
  • 精巣腫瘍の予防: 精巣を摘出するため、精巣腫瘍の発症リスクがなくなる
  • 寿命への影響: 去勢したオス猫は未去勢のオス猫と比べて平均寿命が延びるという報告がある

デメリット・注意点

  • 繁殖ができなくなる: 手術は不可逆的であり、将来的に繁殖を考えている場合は慎重な判断が必要
  • 術後の体重増加: ホルモンバランスの変化により基礎代謝が約10〜12%低下し、食欲が増す傾向がある。去勢後用フードへの切り替えと食事量の管理が必須
  • 全身麻酔のリスク: 健康な若い猫では極めて低い(死亡率0.1%未満)が、高齢猫や持病のある猫ではリスクが上がる。術前検査で安全性を確認する
  • 手術費用がかかる: 前述のとおり10,000〜25,000円。ただし、マーキングによる家財の損傷や発情期のストレスを考えると、長期的にはメリットが大きい

手術当日の完全タイムライン

初めての去勢手術で不安な飼い主の方に向けて、手術当日の一般的な流れを時間軸で紹介します。病院により異なる場合がありますので、必ずかかりつけ医の指示に従ってください。

手術前日

時間帯 やること
夜21時頃 絶食開始。夜ご飯を済ませたら食器を片付ける(水は翌朝まで可の病院が多い)
就寝前 猫の体調を確認。下痢・嘔吐・くしゃみなどがあれば病院に連絡

手術当日

時間帯 やること
朝6〜7時頃 水も撤去する(病院の指示による)
朝9〜10時 病院に到着・受付。キャリーケースに入れて来院。同意書に署名
午前中 術前検査(血液検査・触診)。問題なければ手術準備へ
正午〜午後 手術実施。全身麻酔下で精巣摘出。手術自体は15〜30分程度
午後 術後の経過観察。麻酔からの覚醒を確認
夕方16〜18時 お迎え。獣医師から術後の注意事項の説明を受ける。薬の処方

手術後の帰宅時

  • キャリーケースにペットシーツを敷いておく(麻酔の影響で排泄することがある)
  • 帰宅後はケージや静かな個室で安静に過ごさせる
  • エリザベスカラーは獣医師の指示があるまで外さない
  • 食事は獣医師の指示に従い、少量から再開する

術後のケアと注意点

術後1〜3日目

  • 帰宅後はケージや静かな場所で安静にさせる
  • 食事は当日夕方〜翌日から少量ずつ再開する(獣医師の指示に従う)
  • エリザベスカラーを装着し、傷口を舐めさせない
  • トイレは通常どおり使えるが、猫砂が傷口に入らないようペットシーツで代用する方法もある
  • 処方された薬(抗生物質・鎮痛剤)を指示どおりに投与する

術後4〜7日目

  • 傷口の赤み・腫れが徐々に引いていく
  • 過度な運動(高所へのジャンプ、走り回り)はまだ控えめに
  • 食欲・排泄が通常に戻っているか毎日確認する
  • 抜糸が必要な場合は7〜10日後に来院(溶ける糸や皮膚接着剤の場合は不要)

術後にこの症状が出たらすぐ病院へ

以下のサインが見られた場合は、術後合併症の可能性があるため、早急にかかりつけ医に連絡してください。

  • 傷口からの出血が止まらない、または膿が出ている
  • 手術後24時間以上経っても全く食べない・水を飲まない
  • ぐったりして動かない、呼びかけへの反応が鈍い
  • 排尿が24時間以上ない(尿道閉塞の可能性)
  • 嘔吐を繰り返す
  • 体温が著しく高い(耳や肉球が異常に熱い)

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去勢手術後の性格や体の変化

去勢手術後、猫の行動や体にはいくつかの変化が見られます。

行動面の変化

  • マーキング行動の減少または消失: 手術前にマーキングが習慣化していなければ、高い確率で予防できる
  • 攻撃性の低下: 他の猫や人間に対する攻撃的な行動が穏やかになる傾向
  • 放浪欲求の低下: 外に出たがる行動が減り、室内飼いが安定しやすくなる
  • 鳴き声の減少: 発情期特有の大きな鳴き声がなくなる

体の変化

  • 体重増加の傾向: 基礎代謝が10〜12%低下し、食欲が増すことが多い。手術後1〜2か月の間に体重管理を始めることが重要
  • 被毛の変化: やや柔らかくなる個体もいる
  • 筋肉量の変化: 男性ホルモンの減少により、頬のふくらみ(オス猫特有のエラ張り)が出にくくなる場合がある

体重管理のポイント

術後の体重増加を防ぐために、以下を実践してください。

  • 去勢・避妊後用フードに切り替える: 通常フードより10〜15%カロリーが低く設計されている
  • 1日の給餌量を計量する: 目分量ではなく、パッケージの推奨量を守る
  • おやつは1日の摂取カロリーの10%以内に抑える
  • 定期的に体重を測定する: 月1回の体重チェックとBCS(ボディコンディションスコア)の確認を習慣にする
  • 遊びの時間を確保する: 1日15〜20分程度の運動で消費カロリーを維持

まとめ

ポイント 内容
費用相場 オス猫の去勢手術は総額10,000〜25,000円
費用の内訳 手術料+術前検査+注射+エリザベスカラーの合計
助成金 自治体によって1,600〜10,000円の補助あり。手術前申請が基本
ペット保険 予防目的の去勢手術には原則適用外
推奨時期 生後6か月前後。マーキングが始まる前が理想
術後の注意 体重管理が最重要。去勢後用フードに切り替えを

よくある質問(FAQ)

Q1. オス猫の去勢手術は日帰りできますか?

はい、ほとんどの動物病院で日帰り手術が可能です。午前中に預けて夕方にお迎えするのが一般的なスケジュールです。ただし、持病がある猫や術後の経過に不安がある場合は、1泊入院を勧められることもあります。かかりつけ医と事前に相談してください。

Q2. 去勢手術をしないとどうなりますか?

未去勢のオス猫は性成熟を迎えると、強い臭いのマーキング(スプレー行動)を始めることが多くなります。発情期には大声で鳴く、外に出ようとする、他の猫に攻撃的になるといった行動が見られます。屋外に出た場合、ケンカによるケガや猫エイズ(FIV)・猫白血病(FeLV)の感染リスクも高まります。室内飼いであっても、発情行動によるストレスは猫と飼い主双方にとって大きな負担になります。

Q3. 去勢手術後にマーキングが止まらないことはありますか?

あります。マーキング行動が長期間習慣化してしまった場合、去勢手術後も完全には消失しないケースがあります。性成熟前(生後6か月前後)に手術を行うことで、マーキングを始める前に予防できる確率が高くなります。手術後も続く場合は、ストレスや環境要因が関係している可能性があるため、獣医師に相談してください。

Q4. 去勢手術後に太りやすくなると聞きました。対策を教えてください。

去勢後はホルモンバランスの変化により基礎代謝が約10〜12%低下し、同時に食欲が増す傾向があります。対策としては、去勢後用のカロリー控えめなフードに切り替え、1日の給餌量を計量して管理することが重要です。定期的に体重を測定し、BCS(ボディコンディションスコア)で体型をチェックする習慣をつけましょう。1日15〜20分の遊び時間で適度な運動を確保することも効果的です。

Q5. 去勢手術の費用が安すぎる病院は大丈夫ですか?

費用が安いこと自体が問題というわけではありません。動物病院の手術費用には、術前検査の範囲、麻酔の種類、疼痛管理の手厚さなどが反映されています。重要なのは、術前にどのような検査を行うか、麻酔の方法はどうか、術後のフォロー体制はどうかを確認することです。費用の安さだけで選ばず、手術内容や安全対策について獣医師に質問し、納得したうえで決めましょう。「動物病院の選び方」も参考にしてください。


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