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猫の外耳炎の症状・原因・治療費|耳ダニとの違いも解説
猫の健康

猫の外耳炎の症状・原因・治療費|耳ダニとの違いも解説

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監修: pet-dock獣医師監修チーム

猫の外耳炎の症状・原因・治療費|耳ダニとの違いも解説

猫の外耳炎は、耳ダニ・細菌・真菌・アレルギーなどが原因で外耳道に炎症が起きる疾患です。治療費は1回の通院で3,000〜15,000円程度が目安で、原因や重症度によって変動します。猫は犬ほど外耳炎の頻度は高くありませんが、室内飼いの猫でも発症することがあり、特に耳ダニ感染は子猫や多頭飼育環境で多く見られます。

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この記事のポイント

  • 猫の外耳炎の原因で最も多いのは耳ダニ感染で、特に子猫での発症率が高い
  • 耳ダニと細菌・真菌性外耳炎は耳垢の色と性状で大まかに見分けられる
  • 治療費は軽度で3,000〜8,000円、重度や手術が必要な場合は数万〜数十万円
  • 猫の耳のポリープや腫瘍が外耳炎の原因になっているケースもある
  • 耳を掻く・頭を振る・耳垢が増えたなどの症状が見られたら早めに受診を

猫の外耳炎とは

外耳炎とは、耳の入り口から鼓膜までの「外耳道」に炎症が起きた状態です。猫の外耳道は犬と同様にL字型の構造をしており、通気性が悪くなりやすいという特徴があります。ただし、猫は犬と比べると垂れ耳の品種が少なく、外耳炎の発症頻度は犬よりも低い傾向にあります。

それでも猫の外耳炎は決して珍しい病気ではなく、動物病院の来院理由として比較的多い疾患です。原因によっては他の猫にうつることもあるため、多頭飼育の場合は特に注意が必要です。


猫の外耳炎の4つの主な原因

1. 耳ダニ(ミミヒゼンダニ)

猫の外耳炎の原因として最も多いのが耳ダニ(Otodectes cynotis)です。特に子猫や保護猫、多頭飼育環境で高頻度に見られます。耳ダニは猫の外耳道に寄生し、耳垢や皮膚の細胞を食べながら繁殖します。

特徴的な症状:

  • 黒褐色の乾燥したコーヒーかす状の耳垢が大量に出る
  • 非常に強い痒み(耳を血が出るほど掻くことがある)
  • 他の猫や犬にもうつる(接触感染)

耳ダニの詳しい解説も参考にしてください。

2. 細菌感染

ブドウ球菌や緑膿菌などの細菌が外耳道で異常増殖して炎症を引き起こします。健康な猫の耳にも常在する菌ですが、免疫力の低下や耳道内の環境悪化をきっかけに増殖します。

特徴的な症状:

  • 黄色〜緑色のドロドロした耳垢
  • 強い悪臭
  • 耳道の発赤と腫脹

3. 真菌感染(マラセチア)

マラセチアは皮膚の常在酵母菌で、猫でも耳道内で増殖して外耳炎を引き起こすことがあります。犬ほど多くはありませんが、免疫不全やアレルギー体質の猫に見られます。

特徴的な症状:

  • 茶褐色のベタつく耳垢
  • 独特の甘酸っぱいにおい
  • 慢性的な経過をたどることが多い

4. ポリープ・腫瘍

猫特有の原因として、耳道内にできるポリープ(炎症性ポリープ)や腫瘍があります。若い猫ではポリープが、高齢猫では耳道の腫瘍(耳垢腺腫や耳垢腺癌)が外耳炎の原因になることがあります。

特徴的な症状:

  • 片耳だけに症状が出ることが多い
  • 通常の治療で改善しない
  • 耳道が狭窄している
  • 神経症状(顔面の麻痺、ホルネル症候群)を伴うことがある

外耳炎と耳ダニの見分け方

飼い主が最も混同しやすいのが「外耳炎なのか耳ダニなのか」という点です。実際には耳ダニも外耳炎の原因の一つですが、ここでは耳ダニ性外耳炎とそれ以外の外耳炎の違いを整理します。

耳ダニ性外耳炎 vs 細菌・真菌性外耳炎

比較項目 耳ダニ性外耳炎 細菌・真菌性外耳炎
耳垢の色 黒褐色 黄〜緑色(細菌)、茶褐色(真菌)
耳垢の性状 乾燥してザラザラ(コーヒーかす状) ドロドロ(細菌)、ベタベタ(真菌)
におい 比較的弱い 強い悪臭〜甘酸っぱい
痒みの程度 非常に強い 中程度〜強い
両耳 / 片耳 両耳に出ることが多い 片耳のみの場合もある
感染性 他の猫・犬にうつる 基本的にうつらない
好発年齢 子猫に多い 全年齢

重要: 上記の特徴はあくまで目安です。耳ダニと細菌感染が同時に起きていることも珍しくありません。正確な診断は、獣医師による耳鏡検査と耳垢の顕微鏡検査で行われます。自己判断で市販の耳掃除用品だけで対処しようとせず、動物病院を受診してください。


猫の外耳炎の治療法と費用

治療の流れ

  1. 診察・検査: 耳鏡で耳道の状態を確認し、耳垢を採取して顕微鏡検査を行う
  2. 耳洗浄: 専用の洗浄液で耳道内の汚れや耳垢を除去する
  3. 点耳薬の処方: 原因に応じた点耳薬(抗菌薬・抗真菌薬・駆虫薬・消炎薬)を処方
  4. 経過観察: 1〜2週間後に再診して改善を確認
  5. 原因の治療: ポリープや腫瘍が見つかった場合は外科的処置を検討

治療費の目安

治療内容 費用の目安 備考
初診料 + 耳鏡検査 1,500〜3,000円 初回来院時
耳垢検査(顕微鏡) 1,000〜2,000円 耳ダニ・細菌・真菌の確認
耳洗浄 1,000〜3,000円 通院ごとに実施
点耳薬 1,500〜3,500円 原因に応じた薬剤
駆虫薬(耳ダニ用) 1,500〜3,000円 スポットオン製剤が多い
内服薬 2,000〜5,000円 重度の場合
ポリープ切除術 30,000〜80,000円 全身麻酔が必要
耳道切除術 100,000〜300,000円 慢性化して耳道閉塞の場合

軽度の外耳炎であれば、1回の通院で3,000〜8,000円程度で済むことが多いです。耳ダニの場合は、駆虫薬の投与を含めて5,000〜10,000円程度が一般的です。

治療費について詳しくは動物病院の費用ガイドもご参照ください。


猫の外耳炎の症状チェックリスト

以下の症状が見られたら外耳炎の可能性があります。猫は犬と比べて痛みや不調を隠す傾向があるため、普段から耳の状態を観察しておくことが大切です。

  • 耳を頻繁に掻く、後ろ足で耳をかく
  • 頭を片側に傾ける
  • 頭を激しく振る
  • 耳垢の量が急に増えた
  • 耳から異臭がする
  • 耳の内側が赤く腫れている
  • 耳を触ると怒る、嫌がる
  • 耳だれ(液体が耳から出ている)がある
  • 毛を過剰に舐める・引き抜く行動がある
  • 食欲低下や元気消失がある

猫種別の外耳炎リスク

猫は犬ほど品種による外耳炎リスクの差は大きくありませんが、以下の猫種は注意が必要です。

猫種 リスク要因 特に注意すべき原因
スコティッシュフォールド 折れ耳による通気不良 細菌・真菌感染
アメリカンカール 耳の構造が独特 耳垢がたまりやすい
ペルシャ 涙管狭窄と免疫傾向 アレルギー性
デボンレックス 皮脂分泌が多い マラセチア
スフィンクス 皮脂分泌が非常に多い マラセチア

特にスコティッシュフォールドは折れ耳の構造上、耳道の通気性が悪く外耳炎になりやすいため、定期的な耳チェックが重要です。


自宅でできる予防とケア

定期的な耳チェック

週1回程度、耳の内側を目視確認する習慣をつけましょう。赤み・腫れ・耳垢の色や量の変化・においの変化がないかチェックします。

耳掃除の注意点

猫の耳掃除は、必要な場合にのみ行います。健康な猫の耳は自浄作用があるため、過度な掃除はかえって逆効果です。

  • 獣医師に推奨されたイヤークリーナーのみを使用する
  • 綿棒は絶対に使わない(耳道を傷つけるリスクが高い)
  • コットンで見える範囲の汚れをやさしく拭き取る程度にとどめる

多頭飼育の場合

耳ダニは接触感染するため、1頭に耳ダニが見つかった場合は同居の猫(および犬)全頭を同時に治療する必要があります。寝床やタオルの共有も感染経路になるため、治療中は分けて管理しましょう。


よくある質問(FAQ)

Q. 猫の外耳炎は放置するとどうなりますか?

外耳炎を放置すると、炎症が鼓膜を越えて中耳や内耳にまで波及する可能性があります。中耳炎に進行すると鼓膜が損傷し、内耳炎まで進むと前庭障害(ふらつき、眼振、旋回運動)や聴力低下、ホルネル症候群(瞳孔の縮小、まぶたの下垂)などの神経症状を引き起こすことがあります。これらの症状は不可逆的になるケースもあるため、外耳炎の段階で適切な治療を受けることが重要です。

Q. 耳ダニは室内飼いの猫にも感染しますか?

室内飼いの猫でも耳ダニに感染する可能性はあります。飼い主の衣服や靴に付着したダニが持ち込まれるケース、一時的な外出(動物病院の待合室、ペットホテル等)で感染するケース、新たに迎えた猫が保有しているケースなどがあります。完全に室内飼いでも、新しい猫を迎える際は事前に獣医師の検査を受けることをおすすめします。

Q. 猫の外耳炎に人間用の耳掃除用品を使っても大丈夫ですか?

人間用の耳掃除用品(綿棒、洗浄液など)を猫に使用することは避けてください。猫の耳道はヒトよりも細くデリケートなため、綿棒の使用は耳道の損傷や耳垢の押し込みの原因になります。また、人間用の洗浄液には猫にとって刺激が強い成分が含まれている場合があります。必ず獣医師が推奨する猫用のイヤークリーナーを使用しましょう。動物病院の選び方についてもご確認ください。


まとめ

猫の外耳炎は、耳ダニ・細菌・真菌・ポリープなど多様な原因で発症します。特に耳ダニ性外耳炎は子猫や多頭飼育環境で多く、他の猫にもうつるため早期発見・早期治療が重要です。猫は不調を隠す傾向があるため、飼い主が日常的に耳の状態を観察し、異変に気づいたら早めに動物病院を受診しましょう。

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