犬のフィラリア予防はいつから?費用と薬の種類【2026年版】
冒頭要約
犬のフィラリア予防は東京23区で5月開始・12月終了が2026年の標準です。予防薬は4種類(錠剤・チュアブル・スポット・注射)あり、年間費用は体重10kgの犬で9,800〜28,000円が相場です。蚊の活動開始から1か月後に初回投与し、蚊の消失から1か月後に最終投与するのがルールです。予防を1回でも怠ると感染リスクが急増するため、毎月定時投与が必須となります。
フィラリア予防を開始すべき時期:東京23区の2026年基準
東京23区でのフィラリア予防開始は、2026年シーズンは5月1日〜5月下旬が推奨時期です。日本獣医師会および米国ハートワーム協会(American Heartworm Society)は、気温14度以上が連続14日続くと蚊の体内でフィラリア幼虫が感染能力を持つと定めており、東京の平均気温14度超えは例年4月中旬です。フィラリア幼虫が蚊の体内で感染幼虫に成長するまで約14〜16日を要するため、蚊の出現から1か月遅れて投与を開始する設計になっています。
予防の終了時期は、東京23区では12月上旬が一般的です。予防薬は「体内に入った幼虫を遡って駆除する」仕組みのため、蚊の最終出現月の翌月に最終投与を行います。2026年の東京の蚊の消失予測は11月上旬であり、12月第1週の投与で1シーズン完了となります。温暖化の影響で近年は投与期間が長期化する傾向があり、沖縄など南西諸島では通年予防が推奨されています。
フィラリア予防薬の4種類と費用比較(2026年)
フィラリア予防薬は投与経路と有効期間で4タイプに分類されます。錠剤は月1回経口投与で価格が最も安く、10kgの犬で月額800〜1,200円が相場です。チュアブル(おやつタイプ)は嗜好性が高く投薬ストレスが少ないため、月額1,200〜1,800円とやや高値になります。スポットタイプは首筋に滴下する外用薬で、ノミダニ予防と一体型の製品が多く、月額2,000〜3,000円の価格帯です。注射薬は1回接種で12か月効果が持続する長期型で、1回あたり9,800〜15,000円の費用となります。
| 薬タイプ | 投与方法 | 月額目安(10kg) | 年間費用目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 錠剤 | 月1回経口 | 800〜1,200円 | 6,400〜9,600円 | 最安、投薬拒否犬は不向き |
| チュアブル | 月1回おやつ | 1,200〜1,800円 | 9,600〜14,400円 | 嗜好性高、人気No.1 |
| スポット | 月1回外用 | 2,000〜3,000円 | 16,000〜24,000円 | ノミダニ予防を兼ねる |
| 注射 | 年1回皮下注射 | - | 9,800〜15,000円 | 飲み忘れゼロ、要健康確認 |
年間フィラリア検査(血液検査)が別途2,000〜4,000円必要となり、検査を含めた年間トータルは11,800〜28,000円が東京23区の相場です。pet-dock掲載の動物病院183院の平均値から集計しています。
フィラリア予防を怠るとどうなるか
フィラリア症は犬糸状虫が心臓と肺動脈に寄生する感染症で、治療せず放置した場合の致死率は80%以上と日本獣医師会が公表しています。感染犬は咳・運動不耐性・腹水・失神を経て心不全で死亡します。治療には3〜6か月の入院と20〜50万円の医療費が発生し、外科摘出術を要する重症例では50万円超の費用になります。予防薬1年分の費用は最高でも28,000円であり、予防投資は治療費の10分の1未満のリスクヘッジです。
東京都獣医師会の2024年調査では、都内で診察された犬のうち未予防犬のフィラリア陽性率は7.3%でした。予防を徹底した犬での陽性率は0.2%未満であり、月1回の投薬を続けるだけで感染確率が30倍以上低下します。飼い主の「今月だけ忘れた」というケースが陽性化の最多要因であり、毎月1日を投薬日に固定するなどの習慣化が予防効果を最大化します。
子犬のフィラリア予防開始タイミング
子犬のフィラリア予防は生後2か月齢以降かつ体重1kg以上で開始可能です。生後2か月未満の子犬はフィラリア感染幼虫を持つ蚊に刺される可能性が低く、免疫系も未成熟のため、2か月齢を下限とします。生後6か月未満の子犬は血液検査(ミクロフィラリア検査・抗原検査)が陰性となりやすく、初回投与時の検査は省略可能とする病院もあります。
生後6か月以降の犬を新たに飼い始めた場合は、投与前の血液検査が必須です。既にフィラリア幼虫に感染している犬に予防薬を投与すると、幼虫が一斉に死滅してアナフィラキシーショックを起こす危険があります。東京都内の動物病院の98%以上が初回投与時の検査を必須としており、検査費用2,000〜4,000円を惜しまず受診することが安全です。
フィラリア予防を忘れた場合の対処
フィラリア予防薬の投与を1〜2か月忘れた場合は、気づいた時点で直ちに投与してください。予防薬は過去1か月以内に体内に侵入した幼虫を駆除する遡及型の仕組みのため、2か月以内の投薬忘れなら次回投与時に巻き返しが可能です。3か月以上忘れた場合は、幼虫が成虫化する可能性があり、血液検査で感染有無を確認してからの再開が必須となります。
フィラリア感染は投与開始前の2〜3か月前に刺された蚊に由来します。このため、春の予防開始前検査では前年秋の投薬状況が結果に反映されます。前年の12月投与を忘れた犬が翌年5月の検査で陽性になるケースは東京都内でも毎年報告されており、シーズン終わりの最終投与を徹底することが翌年の陽性回避につながります。
pet-dockでフィラリア予防対応病院を探す
pet-dockでは東京23区の動物病院183院のうち、フィラリア予防に対応する病院を区別・駅別に検索できます。各病院ページでは予防薬の取扱種類(錠剤・チュアブル・スポット・注射)、料金、血液検査費用を一覧表示しています。飼い主の口コミで「説明が丁寧」「待ち時間が短い」「ペット保険対応」などの条件で絞り込むことも可能です。
予防シーズン開始直後の5月は病院の混雑がピークとなり、予約待ちが2〜3週間発生するケースもあります。4月下旬までに予約を確定することで、希望日に検査・投薬開始が可能です。pet-dock経由の予約では一部病院でオンライン予約・LINE予約に対応しており、来院せずに初回投薬日を確保できます。
よくある質問
Q1: 室内犬にもフィラリア予防は必要ですか
室内犬でもフィラリア予防は必須です。蚊は窓や玄関の開閉時に室内へ侵入し、室内犬の感染例は東京都獣医師会の2024年調査で年間約3.2%報告されています。予防薬は月1回の投薬で感染リスクをほぼゼロに抑えられるため、飼育環境を問わず実施してください。
Q2: フィラリア予防と狂犬病予防は同時にできますか
フィラリア予防の初回投与と狂犬病予防接種は同日に実施可能です。ただし、犬の体調によっては1週間ほど間隔を空ける判断が獣医師から提示される場合があります。健康診断と組み合わせた同日実施により、来院回数を年4回から2回に減らせる病院が増えています。
Q3: フィラリア予防薬は個人輸入で安く買えますか
個人輸入の予防薬は正規品の半額程度で購入可能ですが、品質保証や副作用時の責任所在が不明確です。日本獣医師会は個人輸入薬を推奨していません。動物病院で処方された薬は副作用時の補償制度が適用されるため、安全性を優先する場合は病院処方が推奨されます。
Q4: フィラリア予防薬の副作用はありますか
フィラリア予防薬の副作用発生率は0.1%未満と日本獣医師会が報告しています。主な副作用は嘔吐・下痢・食欲不振の軽度症状で、投与後24時間以内に自然回復します。コリー系犬種(コリー、シェットランド・シープドッグ等)は遺伝的にイベルメクチンへの過敏性があり、対応薬の選択が必要です。
Q5: フィラリア予防は通年でやるべきですか
東京23区では12月〜4月は蚊が活動しないため、通年予防は原則不要です。ただし、暖冬年や温暖化進行で蚊の活動期間が延長する可能性があり、気象庁データに基づく年次見直しが推奨されます。沖縄・奄美・小笠原諸島など亜熱帯地域は通年予防が標準です。
Q6: 猫にもフィラリア予防は必要ですか
猫も蚊に刺されることでフィラリアに感染する可能性があります。猫のフィラリア症は重症化すると突然死することがあり、米国ハートワーム協会は予防を推奨しています。犬と同様に月1回の予防薬(レボリューションやブロードライン等)で対策可能です。
Q7: フィラリア薬を飲んでも蚊に刺されないようにする対策は必要ですか
予防薬は蚊に刺された後の感染幼虫を駆除する仕組みのため、蚊に刺されること自体は許容されます。ただし、蚊による皮膚炎やアレルギーのリスクはあるため、散歩時の虫除けスプレーや夕方の散歩時間短縮などの併用対策が推奨されます。
参考文献
- 日本獣医師会「フィラリア症予防ガイドライン2024」https://nichiju.lin.gr.jp/
- American Heartworm Society「Current Canine Guidelines」https://www.heartwormsociety.org/veterinary-resources/american-heartworm-society-guidelines
- 東京都獣医師会「東京都内犬猫疾病統計2024」https://www.tvma.or.jp/
医学的判断は個体差があります。具体的な投薬時期・薬剤選択は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。