【2026年版】犬のフィラリア予防薬を完全比較|錠剤・チュアブル・スポット・注射の費用と選び方を獣医師監修で解説
この記事のポイント
- フィラリア予防薬は 錠剤・チュアブル・スポット(皮膚滴下)・注射 の4タイプ。それぞれ年間費用と利便性が大きく異なります。
- 月1回タイプは 年間6,000〜18,000円、年1回注射は 15,000〜25,000円 が相場。
- 予防シーズンは地域により異なり、関東は 5月〜12月の8ヶ月間 が一般的。
- 薬剤の選び方は「投薬の確実性 vs コスト vs 副作用リスク」のトレードオフで決まります。
- 必ず動物病院でフィラリア抗原検査を実施してから処方を受けてください(感染犬への投与は重篤副作用リスク)。
フィラリア予防薬の4タイプを一覧比較
投与形態別の特徴と費用
| タイプ | 投与頻度 | 年間費用(中型犬10kg) | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 錠剤(経口) | 月1回 | 6,000〜12,000円 | 安価・確実 | 投薬嫌い犬は困難 |
| チュアブル(おやつ型) | 月1回 | 8,000〜18,000円 | 嗜好性高・確実 | 価格やや高 |
| スポット(皮膚滴下) | 月1回 | 10,000〜18,000円 | 投薬不要・ノミダニ同時予防可 | 入浴・触れ合い制約 |
| 注射(年1回) | 年1回 | 15,000〜25,000円 | 投薬忘れゼロ | 副作用時に対応困難 |
動物病院を探す方 → ペットドックで近くの動物病院を検索 予防の開始時期は? → フィラリア予防はいつから?地域別カレンダー
タイプ別の詳細解説
1. 錠剤タイプ(経口)
最も歴史が長く、コスト面で優位な選択肢です。
| 主な薬剤 | 有効成分 | 同時予防 | 月額費用(10kg) |
|---|---|---|---|
| カルドメックチュアブル | イベルメクチン | フィラリア+消化管寄生虫 | 800〜1,200円 |
| パナクール錠+カルドメック | 複合 | フィラリア+鞭虫等 | 900〜1,500円 |
| ジェネリック錠剤 | イベルメクチン等 | フィラリア | 500〜900円 |
向いている犬: 投薬慣れしている犬、コスト重視、ジェネリック対応OK
注意点: コリー系(コリー、シェルティ等)はMDR1遺伝子変異でイベルメクチン感受性が高い。事前検査推奨。
2. チュアブルタイプ(おやつ型)
近年最も普及している主流タイプ。嗜好性が高く投薬成功率が高い。
| 主な薬剤 | 有効成分 | 同時予防 | 月額費用(10kg) |
|---|---|---|---|
| ネクスガードスペクトラ | アフォキソラネル+ミルベマイシン | フィラリア+ノミ+ダニ+消化管寄生虫 | 1,500〜2,500円 |
| シンパリカトリオ | サロラネル+モキシデクチン+ピランテル | 同上 | 1,400〜2,200円 |
| クレデリオプラス | ロチラネル+ミルベマイシン | 同上 | 1,300〜2,000円 |
| ハートガードプラス | イベルメクチン+ピランテル | フィラリア+消化管寄生虫 | 800〜1,400円 |
向いている犬: 投薬嫌いだがおやつは食べる犬、ノミダニも同時予防したい飼い主
注意点: 牛肉アレルギーの犬は嗜好性ベースで反応する場合あり。確認を。
3. スポットタイプ(皮膚滴下)
首筋に滴下するタイプ。投薬が不要で利便性高い。
| 主な薬剤 | 有効成分 | 同時予防 | 月額費用(10kg) |
|---|---|---|---|
| レボリューション | セラメクチン | フィラリア+ノミ+ミミヒゼンダニ | 1,200〜2,000円 |
| アドボケート | イミダクロプリド+モキシデクチン | フィラリア+ノミ+消化管寄生虫 | 1,500〜2,500円 |
向いている犬: 投薬完全拒否、消化器症状で経口困難な犬
注意点: 滴下後24〜48時間は入浴・水浴び不可。家族との触れ合いも一時制限。
4. 注射タイプ(年1回)
年1回の接種で予防シーズン全期間カバーする利便性最強タイプ。
| 主な薬剤 | 有効成分 | 同時予防 | 年間費用 |
|---|---|---|---|
| プロハート12 | モキシデクチン徐放剤 | フィラリアのみ | 15,000〜25,000円 |
向いている犬: 投薬忘れが多い飼い主、長期不在が多い家族
注意点: 副作用が出ても1年間体内に残留するため対応困難。初回接種前に獣医師と慎重相談。
体重別・年間費用シミュレーション(2026年相場)
月1回タイプ(5〜8月の4ヶ月予防の場合)
| 体重 | 錠剤 | チュアブル | スポット |
|---|---|---|---|
| 5kg | 2,400〜4,000円 | 4,000〜7,200円 | 4,000〜8,000円 |
| 10kg | 3,200〜4,800円 | 6,000〜10,000円 | 4,800〜10,000円 |
| 20kg | 4,800〜7,200円 | 8,000〜14,000円 | 6,400〜14,000円 |
| 30kg | 6,800〜10,000円 | 11,200〜18,000円 | 8,800〜18,000円 |
月1回タイプ(5〜12月の8ヶ月予防の場合・関東以南推奨)
| 体重 | 錠剤 | チュアブル | スポット |
|---|---|---|---|
| 5kg | 4,800〜8,000円 | 8,000〜14,400円 | 8,000〜16,000円 |
| 10kg | 6,400〜9,600円 | 12,000〜20,000円 | 9,600〜20,000円 |
| 20kg | 9,600〜14,400円 | 16,000〜28,000円 | 12,800〜28,000円 |
| 30kg | 13,600〜20,000円 | 22,400〜36,000円 | 17,600〜36,000円 |
年1回注射タイプ
| 体重 | 年間費用 |
|---|---|
| 5kg | 15,000〜18,000円 |
| 10kg | 17,000〜22,000円 |
| 20kg | 20,000〜25,000円 |
| 30kg | 23,000〜30,000円 |
フィラリア抗原検査が別途3,000〜5,000円必要(年1回)。
フィラリア予防薬の選び方フローチャート
Step1: 投薬可能か?
| Yes(おやつOK) | チュアブル or 錠剤 | | No(投薬完全拒否) | スポット or 注射 |
Step2: ノミ・ダニ同時予防が必要か?
| Yes | チュアブル(オールインワン)or スポット | | No | 錠剤(コスト最安) |
Step3: 投薬忘れリスクは?
| 高い(旅行・出張多) | 注射(年1回) | | 低い | 月1回タイプ |
Step4: コスト重視か?
| Yes | 錠剤ジェネリック | | No(利便性重視) | チュアブル or 注射 |
必ず守るべき5つの注意点
1. 必ず動物病院でフィラリア抗原検査を受けてから投薬
フィラリアに感染している犬に予防薬を投与すると重篤副作用(ショック・死亡)が起こり得ます。 毎年の予防開始前に必ず抗原検査(3,000〜5,000円)を受診してください。
2. 蚊が出る期間+1ヶ月の予防期間が必要
予防薬はフィラリア幼虫を駆除する駆虫薬であり、蚊吸血後の感染初期に作用します。最後の蚊吸血から1ヶ月後まで投薬が必要です。
| 地域 | 予防期間 | 月数 |
|---|---|---|
| 北海道 | 6月〜10月 | 5ヶ月 |
| 東北 | 5月〜11月 | 7ヶ月 |
| 関東〜九州 | 5月〜12月 | 8ヶ月 |
| 沖縄 | 通年 | 12ヶ月 |
3. MDR1遺伝子変異犬種は要注意
コリー、シェルティ、ボーダーコリー等は MDR1遺伝子変異 によりイベルメクチンに過敏。獣医師相談のもとモキシデクチンやセラメクチン等の代替薬選択を。
4. 副作用の主な兆候
- 元気消失・食欲低下
- 嘔吐・下痢
- ふらつき・神経症状
- 皮膚反応(スポットタイプ)
異常があれば即動物病院へ。
5. ジェネリックでも品質確認を
国内承認ジェネリックは品質基準を満たしますが、個人輸入薬は推奨しません(偽薬・品質保証なし)。
フィラリア予防薬に関するよくある質問(FAQ)
Q1. ジェネリック薬と先発薬の効果は同じですか?
国内承認ジェネリックは生物学的同等性が確認されており、効果は基本同等です。 先発薬と比較して30〜50%安価。ただし個人輸入は推奨しません(偽薬・品質保証問題あり)。動物病院で処方されるジェネリックは安心です。
Q2. 投薬を1ヶ月忘れたらどうすればよいですか?
気づいた時点ですぐに投薬し、獣医師に相談してください。 1ヶ月程度の遅れであれば多くの場合問題ありませんが、感染リスクは高まります。蚊シーズン中に2ヶ月以上空白があった場合は、シーズン終了後の抗原検査を強く推奨します。
Q3. 年1回注射は犬の体に負担はないですか?
プロハート12は徐放剤で長期残留型のため、副作用が出た場合の対応が困難という特徴があります。初回接種前に獣医師と慎重に相談し、初回は通常の月1回タイプから始めて副作用を確認するのが安全策。投薬忘れリスクが高い場合の選択肢として有用です。
Q4. 子犬はいつから予防を始めるべきですか?
生後6〜8週齢から開始可能ですが、初回はフィラリア抗原検査が陽性化する前なので検査不要。地域の予防開始時期に合わせて開始してください。製品によって最小体重制限(2kg以上等)があるため、製品選択に注意。
Q5. 多頭飼いの場合、薬を共有してもよいですか?
絶対に共有しないでください。 体重ごとに用量が厳密に決まっており、過量投与で重篤副作用、過少投与で予防失敗のリスクがあります。各犬の体重に応じた適切な製品を個別処方してもらってください。
まとめ:投薬適性とコストで選ぶ4タイプ
| 重視ポイント | 推奨タイプ |
|---|---|
| コスト最安 | 錠剤ジェネリック(月500〜900円) |
| 投薬の確実性 | チュアブル(嗜好性最高) |
| 投薬不要 | スポット or 注射 |
| 投薬忘れ防止 | 注射(年1回) |
| ノミダニ同時予防 | チュアブル(オールインワン)or スポット |
動物病院で処方を受ける → ペットドックで近くの動物病院を検索 予防開始時期を確認 → フィラリア予防はいつから?地域別カレンダー 猫のフィラリア予防 → 猫のフィラリア予防の必要性
関連記事:
監修: pet-dock編集部 / 獣医師監修 最終更新: 2026-04-27