子犬を迎えた初日から1週間のケア完全ガイド【獣医師監修】
この記事のポイント
- 子犬を迎えた初日は「環境に慣れさせる」ことが最優先。構いすぎはNG
- 初日〜3日目は下痢・低血糖・食欲不振に注意
- 迎えてから3〜7日以内に初回健康診断を受けるのが理想
- ワクチンプログラムは生後6〜8週から開始、3回接種が基本
- 先住ペットとの顔合わせは1週間以降、段階的に行う
子犬を家族として迎える日は、人生の中でもとても幸せな瞬間です。しかし、子犬にとっては母犬や兄弟犬と離れ、慣れない環境に来る大きなストレスの日でもあります。最初の1週間でどう接するかが、その後の健康と性格形成を大きく左右します。
子犬を迎える前に必要な準備品は?
最低限そろえたい必需品チェックリスト
| カテゴリ | アイテム | 優先度 |
|---|---|---|
| 寝床 | クレート、ケージ、ベッド、タオル | ★★★ |
| 食事 | ブリーダー/ペットショップと同じフード、食器 | ★★★ |
| 水分 | 給水器、水飲みボウル | ★★★ |
| トイレ | ペットシーツ、トイレトレー | ★★★ |
| 衛生 | シャンプータオル、消臭スプレー | ★★ |
| おもちゃ | 噛むおもちゃ、知育玩具 | ★★ |
| 首輪 | 軽い首輪、リード(散歩は後日) | ★★ |
| 体温管理 | ペットヒーター、毛布 | ★★★ |
必ず事前に同じフードを用意
子犬は環境の変化だけで下痢や食欲不振を起こしやすい生き物です。迎えた直後にフードまで変わると体調を崩すリスクが高くなります。必ずブリーダーやペットショップで今まで食べていたフードの銘柄と量を確認しておきましょう。
初日の過ごし方で最も大事なことは?
まずは「そっとしておく」が正解
初日の子犬は想像以上に疲れています。移動のストレス、新しい匂い、知らない人間の声——子犬の体は休息を強く必要としています。
初日にやってはいけないこと
- 長時間抱っこする、触り続ける
- 家族全員で次々と構う
- シャンプー、爪切りなどのケア
- 大声で騒ぐ、音の大きなテレビ
- 散歩に連れ出す
初日にやるべきこと
- クレート/ケージで落ち着ける場所を確保
- 水は常に新鮮なものを用意
- 少量のフードを与える(食べなくても心配しすぎない)
- 静かに見守る
- 排泄の場所を示す
初日の夜泣き対策
子犬が夜に鳴くのは当然です。母犬や兄弟と離れた寂しさが原因で、ほとんどの子は数日で落ち着きます。
- 構いすぎない(鳴くたびに出すと学習してしまう)
- タオルで包んだ湯たんぽで温める
- ラジオやホワイトノイズで無音を避ける
- クレートの近くで寝てあげるのも有効
初日〜1週間の食事・排泄・睡眠の目安
食事の回数と量
| 月齢 | 食事回数 | 1日の量の目安 |
|---|---|---|
| 2〜3ヶ月 | 4〜5回 | パッケージ記載量 |
| 3〜4ヶ月 | 3〜4回 | パッケージ記載量 |
| 4〜6ヶ月 | 3回 | パッケージ記載量 |
| 6ヶ月以降 | 2回 | パッケージ記載量 |
小型犬の子犬は低血糖を起こしやすいので、4時間以上空けずに少量ずつ与えるのが安全です。
排泄の目安
子犬は食後10〜30分以内に排尿・排便することが多いです。成功したら大げさに褒めましょう。失敗しても叱らず、黙って片付けます。
睡眠時間
生後2〜3ヶ月の子犬は1日18〜20時間寝ます。遊びたがっても30分以上続けず、必ず休ませてください。睡眠不足は免疫力低下・下痢・体調不良につながります。
初日〜3日目に注意すべき健康トラブルは?
特に多いトラブル
| 症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 下痢 | 環境変化ストレス、フード変更 | 半日で改善なければ受診 |
| 食欲不振 | ストレス、低血糖 | 少量を頻回に |
| 嘔吐 | ストレス、誤食 | 繰り返す場合即受診 |
| 震え | 低体温、低血糖 | 保温+ブドウ糖塗布 |
| くしゃみ | ケンネルコフ | 咳を伴えば受診 |
低血糖は小型犬の緊急事態
チワワ・トイプードル・ヨーキーなどの小型犬の子犬で多いのが「低血糖発作」です。元気がなくなりフラフラする、ぐったりして反応が鈍い、けいれん——これらのサインがあれば歯茎にはちみつやブドウ糖を塗り、すぐに動物病院へ連絡してください。
初回健康診断はいつ受けるべき?
理想は迎えてから3〜7日以内
迎えたばかりで疲れている子犬を連れ出すのは酷に感じますが、早期の健康チェックは隠れた先天性疾患や寄生虫を見つけるために非常に重要です。
初回健診でチェックする項目
- 全身の視診・触診
- 体重・体温測定
- 心音・呼吸音の確認
- 便検査(寄生虫・ジアルジア)
- 皮膚・耳・口腔チェック
- 必要に応じて血液検査
費用の目安
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 初診料 | 1,500〜2,500円 |
| 身体検査 | 1,000〜2,000円 |
| 便検査 | 1,000〜2,000円 |
| 駆虫薬 | 1,500〜3,000円 |
| 合計 | 5,000〜10,000円 |
詳しくは初回受診の費用ガイドも参照してください。
ワクチン接種はいつから?
子犬のワクチンスケジュール
| 接種回 | 月齢 | 内容 |
|---|---|---|
| 1回目 | 生後6〜8週 | 混合ワクチン |
| 2回目 | 生後9〜11週 | 混合ワクチン |
| 3回目 | 生後12〜14週 | 混合ワクチン |
| 狂犬病 | 生後91日以降 | 狂犬病ワクチン(法定) |
3回目完了後、約2週間経過すれば散歩デビュー可能になります。それまでは抱っこでの外気浴に留めましょう。
ワクチンの種類は犬のワクチンの種類と選び方、費用は犬のワクチン費用ガイドで詳しく解説しています。
先住ペットがいる場合の顔合わせ手順は?
焦らず段階的に
初日から顔を合わせるのは絶対にNGです。先住犬・先住猫にとってはテリトリーに侵入者が来た状態で、ストレスや攻撃行動を招きます。
理想的なステップ
- 1〜3日目: 別部屋で完全隔離。匂いだけ交換(タオル)
- 4〜7日目: ドア越しに気配を感じさせる
- 1週間以降: ケージ越しの短時間対面
- 2週間以降: リード付きで同室
- 3週間以降: 監視下でフリー接触
先住ペットを優先して構うことで嫉妬を防げます。
動物病院選びのコツ
初めての動物病院選びは緊急時の安心感を大きく左右します。以下の観点で選びましょう。
- 自宅から30分以内にある
- 夜間対応の有無
- 清潔で整った院内
- 子犬・子猫の診療経験が豊富
- 説明が丁寧でわかりやすい
動物病院の選び方ガイドも参考にしてください。
初週によくある質問(FAQ)
Q1. お風呂はいつから入れていい? A. ワクチン完了後が理想。早くても迎えて1週間以上経ち、元気で食欲がある状態で。
Q2. 散歩はいつから? A. 3回目のワクチン後2週間経過してから。それまでは抱っこ散歩で社会化を。
Q3. しつけはいつから始める? A. 初日から。トイレ・名前・クレート慣れは最初の1週間で基礎を作ります。
Q4. 留守番はどのくらいまで? A. 生後3ヶ月は2〜3時間が限度。徐々に時間を延ばしていきます。
まとめ
子犬を迎えた初日から1週間は、子犬にとって人生最大の環境変化の時期です。構いすぎず、食事・排泄・睡眠を安定させ、早期に健康診断を受けることで、健やかなスタートを切ることができます。信頼できる動物病院を見つけておくことが、これからの長い犬生を安心して過ごす第一歩です。
子犬を迎えたら、まずは近くの動物病院で初回健診を受けましょう。